ナイーブなアラフォー女子の物欲日記

感受性の強い、敏感な人のために役立つ”モノ””気づき”を紹介する日記

トーマ・ヴェルナー(『トーマの心臓』より)

 

今、彼は死んでいるも同然だ

そして彼を生かすために

ぼくはぼくのからだが打ちくずれるのなんか なんとも思わない

 

人は二度死ぬという まず自己の死 そしてのち友人に忘れ去られることの死

 

それなら永遠に

ぼくには二度めの死はないのだ (彼は死んでもぼくを忘れまい)

そうして

ぼくはずっと生きている

彼の目の上に

 

トーマの心臓萩尾望都から

 

陸橋からトーマが身を投げる衝撃的な冒頭シーンから物語が始まります。

ドイツの寄宿舎が舞台です。

ユーリは侵した過去によって心を閉ざしています。

トーマが死んだ後もトーマの死に動揺し、心は頑なままなのですが、

トーマそっくりのエーリクが転校してきたのをきっかけにユーリは少しずつ変わっていきます。

そして、エーリクによってトーマの死の本当の意味を知るのです。

 

漫画の中ではトーマは回想シーンしか出てこないですが。トーマの存在がそこにあるような透明感が漫画の中にあります。

 

 

この漫画本当に文学というか、すごいなと。

ユーリの気持ちの変化の表現の仕方とか、透明感のある絵だとか。

こういう絵が自分にも描ければいいなと思います。

 

 

トーマの心臓 (小学館文庫)

トーマの心臓 (小学館文庫)