ナイーブなアラフォー女子の物欲日記

感受性の強い、敏感な人のために役立つ”モノ””気づき”を紹介する日記

ナイーブな人たちのための本③『ささいなことにもすぐに「動揺」してしまうあなたへ。』書評

HSP元祖本

今回紹介するのは、こちら、

『ささいなことにもすぐに「動揺」してしまうあなたへ。』です。

原題が『The Highly Sensitive Person 』です。

これを短縮して表現したものがHSPとなります。

繊細な人、ナイーブな人のことをHSPと名付けたのはこの本の著者エレイン・N・アーロンさんです。

 

 

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本の印象

アメリカの心理学者の方が書いた本です。

この本から、この手の似たような本が増えたような気がします。

ナイーブな人の市民権が広がった、とてもありがたい本です。(もともと市民権がなかったというわけでもないが。。。)

HSPという言葉が、ちょっと前より認知度が広がってる感じです。

 

心理学者の女性が書いた本なので、前回のカインよりはやさしい語り口で専門的に解説してくれています。

ただ、この本の後半の部分で、オカルトなスピリチュアルにハマってしまっている人がでてくるんですけど、

ち、ちょっとそこまではいってなんだけどなぁ・・・・・って思った。。。。。

敏感な人がそういうのにハマるのかぁ。がっくし。。。

そうか、そうか。やっぱりこんな風に生まれたくなかった。。。

でも、こういう風にならないようにと警告してくれているし、そういう落とし穴に落ちやすいよと教えてくれているので、ありがたいです。

 

印象に残った文

特に印象に残った文章を抜粋します。

「個性化」とは、まわりの騒音の中から「内なる声」を聞き分けることである。

しかし、やがては多くの人が、遅くとも人生の後半期までには、私が「解放」と呼ぶ状態に向かっていくようだ。

つまり、まわりの人の「問い」に答えるかわりに、「内なる問い」や「内なる声」に耳を傾けるようになるのだ。

まわりの人を喜ばせることに熱心なHSPは、若いうちにはなかなか「解放」されない。

まわりの人のニーズに振りまわされるからだ。

同時にHSPの「直感力」は、答えられるべき「内なる問い」も拾ってしまう。「まわりの期待に応えること」と「内なる問いに答えること」、この対立するふたつの強い流れに揉まれて何年も苦しむHSPも少なくないだろう。

だが。心配しなくていい。必ずいつかは「解放」が訪れる。

 

これは、なにも敏感な人でなくとも大事な部分なのではないかなぁと思いました。

 

敏感であろうが敏感でなかろうが、割とすぐ大人になれて、人生の進みが早いというか、

若いうちから、さっさと外との折り合いをつけて、自分がやるべきライフワークに、ときには小汚いことをしてでもたくましく邁進している人たちっているよなぁ。。。。

でも、人の目が気になりすぎて、動けない人は多いですから、この本は、敏感な人でなくとも参考になることはあるんじゃないかと思いました。

 

なんで、こんなに私のことがわかるの?

ナイーブがゆえに神経がすぐに高ぶってしまい、疲れやすい身体の特徴について、かなり詳細に書かれています。

それを読むと、え!?なんでそんなに私のことわかってるん??と思ってしまうくらいでした。

騒音に圧倒されやすかったり、引越しなどの環境が変わると慣れるまで時間かかるし、体調を壊したりしてしまうんですけど、そういう自分を情けないとかせめるのではなく、できる対策を取ろう、うまく避けたり、十分な休息をとったり、時間をかけて自分のペースと掴んでいこうということが書かれていて、

それはすごく救われたんですよ。

こんな体はいやだ!もっとできるはずなのにとか、もっと丈夫にならなきゃ!っていつも焦った気持ちや責める気持ちがすごいあったのですが、

自分の身体はこうなんだと受け入れることがなんとかかんとかやっとできたような気がします。

この本のおかげです。。。

でも、人から作業が遅いとか、すぐ具合悪くして情けないとか言われてしまうとやっぱり。。。。自分の身体嫌いとか思ってしまいますがね。。。。

 

 

この本の欠点

それで、この本には本当に感謝しているんですが、欠点がありまして、
なんかこう、あんまり文章として、まとまりがないんですよね。
書いてあることはいい内容なんですが、著者が女性なこともあるのか、フィーリングで書かれているというか、抽象的な表現が多いので、よく読まないとわかりづらいんですよ。
結局、この章ってなにが言いたいんだろう??という曖昧な感じで理解しづらいところがありました。
 

最後に

欠点を書いてしまいましたが、でもそれを差し引いてもこの本はナイーブな人についての描写と励ましは素晴らしいです。
今後の人生のあり方を自分を卑下せずに考えていけるようになったのはこの本のおかげです。
敏感な人もそうでない人もぜひ一読をおすすめします!
 

 

ささいなことにもすぐに「動揺」してしまうあなたへ。 (SB文庫)

ささいなことにもすぐに「動揺」してしまうあなたへ。 (SB文庫)